写真植字から誤植

誤字は嫌いな言葉の一つです。
業界では誤植っていう言い方もありますね。
 
一般の方でも誤字のことを
「誤植」と言われる方がいます。意味はほぼ同じです。
意味をわかっている方は少ないのではないでしょうか。
現代では誤字のことを指します。
なぜ、誤字と言わず誤植というのでしょう。
 
その昔、活版印刷からオフセット印刷に変わるにつれ、
組版の方も活字から写真植字に変わっていきます。
写真植字(機)のことを業界では略して写植と言います。
 
活字はご存知の方も多いと思いますので割愛します。
写植です。知らない人の方が多いと思います。
写植はモノクロ印画紙にレンズを通し
文字盤から文字を一文字一文字、直接撮影し暗室で現像し組版します。
また、その機械を写植機と言います。
タイプライターの大型デスク版とでもいうのでしょうか。
 
レンズを通すので一つの文字盤から文字の拡大縮小ができました。
書体を変更するには文字盤を入れ替えます。
写植機で文字を打つことが、
印画紙に文字を植える感じなのか、
当時、適した日本語がなかったのか分かりませんが
写真植字と言います。
 
そこで、誤植です。
写植機で文字を間違って打つことを誤植というのです。
それが、今の今まで誤字のことを誤植と言われているのです。
パソコンで誤字を打っても誤植という人がいる理由です。
 
誤植なんて言葉を使うと、
印刷出版を知っているな!? と一歩引いて見られます。
印刷出版の業界人のような感じがしますね。
 
Macintosh (Mac) が日本に入ってきて組版に変わるまで
印刷出版物は写植で組版が行われていました。
遅いところでも2000年頃までは、
まだまだ現役で使われていたところがあったと思います。
 
じゃあ.

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